一般社団法人 京都サービス経営研究所 設立趣意書
21世紀において、私たちは、脱炭素社会の実現など環境の制約を考慮しながら、有限な資源(特に人材)をどのように効果的に活用するかという課題に直面しています。日本では、人口減少と少子高齢化が進み、特に労働集約型サービス産業での人手不足が深刻です。また、大都市への一極集中が進む一方で、消滅可能性自治体の増加も懸念されています。
持続可能な社会を目指すため、単なる経済価値の追究だけでなく、顧客の幸福度や満足度、従業員のエンゲージメント、さらには、社会関係資本などの社会的価値にも注目し、組織のマネジメントを行う必要があります。そして、イノベーションの創出や多様性のある社会を築くことが求められています。
私たちは、産業全体を広義のサービスと捉え、高付加価値化と効率化との両立を目指す「サービス経営」の研究とその応用展開を進めていきます。京都という社会持続性の高い地域の特性を活かし、美意識や理念があり、「守ること」と「変えること」の判断基準をもつという意味での本物志向、二極化する社会環境への適応、レジリエンスのあるマルチステークホルダー経営、ホスピタリティマインドのあるリーダーシップ、企業内・企業間での組織能力の向上などに科学的に取り組んでいきます。
私たちは、「不確実な状況においても、個々人や組織が自らの役割を自覚し、その能力を発揮できること、そして役割の責任と義務とが公平に担保される社会」が、今後のあるべき社会像と考えます。こうした社会を実現するために、生成AIなどの先端技術を活用し、京都のサービス経営のエッセンスを組み入れて、企業・組織における経営人材の育成に貢献することが、当法人の設立趣旨であります。
メンバー
代表理事 原 良憲
理事 窪山 哲雄
理事 徳山 葉子
監事 本田 路子